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学会からの提言

「乳幼児期における親との食器共有について」を公開しました。

2023年12月08日
公益社団法人 日本小児歯科学会

 これまでに、母親をはじめとする養育者から子どもへ、むし歯の原因菌は伝播することが明らかになっています1,2)。養育者から子どもへの伝播を生じる原因としては、家庭での生活におけるさまざまな接触が考えられ、食器やスプーンなどの共有がその一つになっている可能性は否定できません。しかし、むし歯の原因菌が子どもへ伝播することを最小限にとどめるためには、食具を共有しないことに限らず、養育者がきちんと歯科健診を受けてむし歯や歯周病のない口腔内を保ちながら子育てをおこなうことが、子どものむし歯を予防する上でも大切であると考えています。

参考文献

  1. da Silva Bastos VA et al., Mother-to-child transmission of Streptococcus mutans: a systematic review and meta-analysis. J Dent. 2015 Feb;43(2):181-91.
  2. Childers NK et al., Association Between Early Childhood Caries and Colonization with Streptococcus mutans Genotypes From Mothers. Pediatr Dent. 2017 Mar 15;39(2):130-135.

作成

本学会執行部
新谷誠康、桜井敦朗

小児保健委員会
浜野美幸、岡 暁子、岩瀬陽子、岩本 勉、内川善盛、小方清和、奥 猛志、倉重圭史、齊藤正人、島村和宏、清水清恵、清水武彦、巣瀬賢一、田中克明、遠山孝之、弘中祥司、星野倫範、森川和政、山田由希子

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